News

ウェッジ交換のサインは、弾道の上がり始めとインパクトの違和感にあり

ウェッジのスピン性能は永遠ではない!
どんなに耐久性があっても交換時期は必ず訪れる

ボーケイ・デザイン SM10ウェッジは、タイトリスト独自の熱処理を行うことで未処理ウェッジの約2倍の耐久性を誇っています。このためロフト角別に最適に施されたスコアライン(溝)、そして摩擦力をアップさせるフェースの平滑性をより長期間発揮することが可能です。しかし、それでもウェッジの交換時期が来ることは免れません。ボーケイ・デザイン ウェッジのツアー担当の岩国誠之はウェッジの替え時について次のように話します。

「ツアープレーヤーにウェッジの交換を勧めるタイミングは、“(ボールの)フェース乗りが悪くなってきた”、“イメージよりも打ち出しが高くなってきた”というコメントがプレーヤーから聞かれるようになった時ですね。プレーヤー自身がさすがに替えた方がいいと思ってからでは遅いと思います。なぜならウェッジのスピンパフォーマンスには慣らし期間が必要だからです」(岩国)

スコアラインのエッジのシャープさやフェースの高い平滑性によって、最大のバックスピンが期待できるのはもちろん「おろし立て」の瞬間ですが、その最もスピン性能が高い状態がスコアメイクに繋がるとは限らない、と岩国は言うのです。

「ウェッジのおろし立ての時期は、イメージよりもボールが止まってしまうと感じるケースがほとんどだと思います。最大スピンが得られる新品の期間は本当に短いものなので、多くのツアープレーヤーは練習ラウンドなどで何度か使用して、スピンと打ち出しのバランス、キャリーとランのイメージが自分の理想と重なったところで初めて交換、実戦に投入していきます。もちろん、新品のスピンパフォーマンスでキャリーとランのイメージを作っているプレーヤーもいますが、その場合は数試合に一度はウェッジを新調している感じになりますね」(岩国)

ラウンド数に応じてスピンパフォーマンスが落ちるため転がりが多くなります

「75ラウンド」が交換の目安。
砂やレンジボールで寿命はさらに短縮!

ボーケイ・デザイン ウェッジの開発チームが検証したところ、プレーヤーがイメージする一貫したスピンパフォーマンスをキープできるのは「75ラウンド」が目安。75ラウンドと聞いて「意外と持つんだ」と思われた方は要注意です。特にサンドウェッジやロブウェッジの様にグリーン周りでの使用頻度が高いモデルや、バンカーなどボールとフェースに介在物が多くあるコンディションほどウェッジの摩耗は激しく、交換時期が自然と早まります。

「バンカーで使用する機会が多いサンドウェッジ、ロブウェッジほど溝の摩耗が激しいのはイメージできると思いますが、実は練習場やインドアゴルフなどで“レンジボール”をたくさん打つだけでも、通常のラウンドよりも溝の摩耗が進んでしまう場合があるので注意が必要です」(岩国)

いわゆるレンジボールは耐久性を上げるためにカバーを硬い素材で作られているケースが多く、その表面が硬いボールを繰り返し打つことでウレタンカバーのコースボールよりも早いスピードで溝のエッジは削られ丸くなってしまうのです。つまり、レンジボールでたくさん練習を積み、いざラウンドへ!となった時点で、相当溝の摩耗が進行してしまっている可能性も高いのです。そのため、アプローチ練習などは、プロV1ファミリーをはじめとするウレタンカバーのゴルフボールを使用することをおすすめします。

砂や土を噛むショットが多いほど、溝の摩耗は大きくなります。

ウェッジの交換時期に気づくためにも
同じゴルフボールを使用する習慣を

ウェッジの交換時期を知るためには、ラウンドで使用するボールを決め、常に同じボールでプレーしていることが極めて重要なポイントになってきます。なぜなら、ショートゲームほどボール毎のスピンや打ち出しの高さ、フィーリングに大きな違いが出てくるからです。「いつもと同じ」「イメージ通り」を手に入れるために、ツアープレーヤーは使用するゴルフボールを決めたら、よほどのことがない限りシーズン中にボールを替えることはありません。その変わらない感覚(ボールのパフォーマンス・一貫性)があるからこそ、ウェッジの替え時にも気づくことができるのです。

「交換の目安は75ラウンドとなっていますが、本当に気に留めていただきたいのは、ラウンド中にイメージした高さとスピードでボールが飛んでいってくれているのか、です。アレ?いつもより高い!いつもより飛び出すスピードが早く感じる!打感が軽くなったなど、インパクトで違和感を感じたら、ぜひウェッジの新調を考え始めてください」(岩国)